2008/06
2008/06/28(土) さあて夏の準備しなくちゃと思ったんだが、何しろ準備していなかったので大変。思いつくネタの冒頭部を次々に書いてみる。『波高し、バーミリオン!』のシノプシスを整理してみる。どれも上手くいかない。だいたい『波高し、バーミリオン!』なんて、また長編シリーズにしようとしているし……ガイエスブルグでキルヒアイスが亡霊に会う話。ロイエンタールの亡父母とラインハルトの話。作戦Gの話……全部、今回は没。何とか帝国サイドで、と思っていたが、今回は同盟サイド、それもほとんどオリジナル(に近い)キャラクター中心で、『波高し、バーミリオン!』の準備号プラス、先日ちょっと思いついたエピソードを書く気になった。主人公は、以前から一度は書いてみたいと言っていたヘルクスハイマー伯爵令嬢殿。原作通りだと、もし士官学校に入っていたら、卒業と神々の黄昏がほぼ同時で、活躍できたとしてもヤン不正規隊の時代になる。
ちょっと調整して、神々の黄昏直前にフェザーン回廊方面に配属されていたことにして、そこでの1エピソードという形をとることにする。今回は『der Monolog』同様に、何人かのゲストを招いての中短編集とさせて頂く。なんとか30ページ程度には仕上げたい。短編として首尾完結したという内容ではなく、次回の長編の構想を示すという意味もある内容にするつもり。当然、今回書いた部分は長編を書いた時、その一部とはしない。あくまで独立した一編とする。
しばらくは急がないと……
2008/06/22(日) 『黎明の星』、読み終えたけれど今ひとつの印象。前作末尾で予想されたとおりに、いわゆる旧世界派とクロニア派の政治抗争がメインテーマだったが、何か全般に薄い印象しか受けなかった。ホーガンでなかったら、読まなかったかも、程度の読後感。ホーガンの場合、メイン・キャラに焦点を合わせて語っていく構成のものは非常に面白いし、かつ、マニアックに物理学的な語りがストーリーに魅力を添えるのだが、今回はそのどちらの要素も薄かったのが原因かも知れない。『揺籃の星』は楽しんだので、期待していたのだけれど。
まず、ラッキたちの地球での人類生き残りのストーリーが間に挟まっていて場面転換が多く、かつ距離感が大きすぎてストーリーを追う集中力を切られてしまう。かつ、ラッキたちがメイン・ストーリーにからむ期間が非常に短くて、存在感がない。確かに「大災害での人類生き残り」という存在は必要なんだろうけれど、彼らが登場する必然性が分からない。
ついで、もともとがヴェリコフスキーの「ト」本を下敷きにしているだけあって、ホーガン得意の背景描写が何か弱い。ホーガン自身がヴェリコフスキーなんか信じていないのだろうから、人工重力装置の開発と、それを使った危機脱出という構成にしたんだろうけれど、人工重力の下りも、結局は創世記機械や星を継ぐものの焼き直し感を免れず、「おおっ」という驚きがない。
あと、地球派間抜け。地球上でのクーデーターに失敗したら、それであっさり白旗って何だってんだろうか。それにクーデターに成功していても、地球に着いたところで、まっていた連中に牛耳られてしまうのが丸見えって……例によってランデン・キーンがぼろぼろになるまで頑張っていたけれど、創世記機械のどんでん返し、巨人たちの星や造物主の掟、明日の二つの顔、未来からのホットライン……の納得いく一種の予定調和にくらべると随分物足りない終わり方。内なる宇宙、造物主の選択、量子宇宙干渉機はいずれも、こういう何かしゃくぜんとしない読後感になったが、ホーガンは陰謀もの、政治抗争ファクターの多い傾向の作品にはあまり長けていない(と言うか猫の感覚として受け入れがたい内容になる傾向が強い)ようだ。
とは言え、三部作ということなので、三部作目に期待は残している。
ちょっと右手首を捻挫したようです。キーボードは打てるけれど……まるで握力がなくなってしまっている。重い荷物を持ち替えようとした時に、うっかりと荷物を宙に浮かしてしまい、その時に手首が「プチッ」と言いました。典型的な捻挫ですね。指が動くのが幸い。
掲示板を新しいスクリプトに置き換えた。一カ所、まだ不備があったのを発見して修正。管理者コメント・発言承認をすると、改行などがおかしくなっていた。レコードを読んだ時のタグの処理が、FORMから読んだ時のそれと異なっていなければならない点を忘れていた。時々、記事が表示されなくなる事象が起きていたのだが、条件が特定できなくてそのままになっているが。
2008/06/14(土) グインサーガのクム編はさくっとパスしてパロ編から読書再開。「再論の光トカゲ」……ではなくて「サイロンの光と影」。売国妃シルヴィア陛下再登場、なんだが、まあ、ひどい扱いされています。久々に、「らしい」強烈な描写の連続で。レムス王妃アルミナも、「おいおい」というような扱いだったけれど、ここまでやるかねぇ。後書きによれば、栗本氏はこの巻を術後の入院中に書いたはずで、よくもここまでネガティブな描写を、大手術の後に書けたものだと驚く。アムネリス・モンゴールの場合は、辺境編からその晩年(って言ってもまだ30代にもなっていなかったはず)に至ってまるで扱いが変わってしまったが、シルヴィア・ケイロニウスの場合は、まったく首尾一貫。あるいは栗本氏は敢えて自分のもっとも嫌いなキャラクターに彼女を設定したのではないかとさえ思う。話中のハゾス・アンタイオスのシルヴィアへの強烈な嫌悪は、栗本氏の、このネガティブ・ヒロインへの嫌悪や憎悪をそのまま爆発させたようにすら読めた。
で、またしてもここで「○○れぬ○○(多分ね)の○○」という結末。ゴーラもケイロニアも救われないことだ。
J・P・ホーガンの「要覧の※」……ではなくて「揺籃の星」続編「黎明の星」発刊、さっそく購入。J・スコルジーの「老人と宇宙」の第2巻は6/25発行だとのこと。辞書が学習不足なもので、変な変換ばっかりする。
2008/06/07(土) 気が付いたら6月。BBSのCGI(glight.cgi)をSQLiteベースに書き直す作業をしている間に、コミケット74の当落通知の日が来ていた。
8月16日(土) 東 Xブロック50b。
小説FCカテゴリ。ちょうど、GLIGHTの書き直しも終わった。結局、1800line全部、GUI部分を残してほとんどスクラッチから書き直した。用意したSQL文は、今回は13種類。ワード検索の機能はあまり使わないということもあって端折ることにした。まだ、時々変な動きをするが、見た目、現行のGLIGHTとまったく変わらずに動くのを確認したところで、作業終了。BBSをSQLiteベースで書き直すこと。共通機能を再利用可能なクラス定義に集約させること。固有部のグローバル変数を全廃すること……一応、完了。で、今の掲示板と入れ替えるのか、と言えば、これはその内ということで。
コミケット74の準備はこれからしなければならない。6月7日(もう8日か……)の段階で何もできていない以上、100ページ超の新刊は無理と見るべき。実質、残り6週間。稼働時間は、10日取れればよいところ。のんびりCGIを弄っている場合でもないのかも知れない。