矛盾は創造の母ということで(誰がそんなこと言ったのだ?)、矛盾をむりやりつぎはぎしてみました。 (一) 回廊出口から少し回廊に入り込んだあたりにカプチュランカの属する星系がある。このあたりが実質的に両国の境界になっている。 (二) ダゴン、アスターテ、ティアマトは出口すぐの宙域に位置する最前線星系。帝国はこれらの星系に進出して、前進拠点を作ろうとし、同盟軍が迎撃する形での会戦を繰り返している。 (三) やや離れた位置にアルレスハイムがあり、こちらは帝国が先に発見し、名前を付けた。気づいて襲ってきた同盟軍を待ち伏せしようとして、『汚名』のストーリー通り失敗した。 (四) ヴァンフリートは回廊出口からかなり離れた位置(それでも一〇〜数十光年くらい)にあり、要塞からは何度かのパルスワープを繰り返さないとたどり着けない。星図等も整備されておらず、限られた航路しか取れないので、すぐ同盟軍に侵入を探知される。 では、外伝IIIでは帝国軍は楽々と三万隻以上の大艦隊を送り込んでいるが、同盟軍はもっと手前(アスターテやティアマト)で迎撃できなかったのか、という疑問が出てきます。 (五) エル・ファシルはさらに回廊出口から遠い位置にある。帝国艦隊が侵攻できたのは、何らかのトリック(一時的な補給拠点の設営など。後述)を使ったから。 (六) 同盟軍は第五次イゼルローン総攻撃の出撃拠点として一時的な補給・哨戒ラインを作り、その出発点をヴァンフリート四‐二に置いた。同盟軍が第五次総攻撃に失敗した後、この補給・哨戒ラインが帝国軍に掃討されて、基地の防禦施設は貧弱なままに放置された。 (七) 外伝IIIのヴァンフリート星域会戦を誘引するような前哨戦があり、ヴァンフリート四‐二基地もそれにからんでいる。ラインハルトはこの前哨戦で、複数の艦艇を指揮して功績を挙げることになる。 これで今回の物語のシノプシスができあがりました。矛盾を沢山残しておいて下さって感謝致します、田中先生。 |