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二. ヤン・ウェンリー『大佐』

ヤンの階級については(上)を書いたときにここでも論じました。さらに原作を読むと、ユリアンがヤンの許を初めて訪れたのが宇宙暦794年、帝国暦485年の『早春』となっています。帝国暦485年というと、今回の物語の翌年。しかも、ユリアンは初めて会ったときのヤンを『大佐』と呼んでいます。ということは、つまり帝国暦485年・宇宙暦749年の春までにヤンは大佐になっているわけです。

(上)を手がけたとき、ヤンを少佐だと思っていたら、実は中佐で、今度は話が終わった直後には大佐になっていた……と言うわけです。この作戦である程度の奇功を立てて大佐になり、翌年のヴァンフリート会戦から第六次イゼルローン攻撃まで艦隊総司令部付きの作戦参謀となる。その間に、トラバース法案によりユリアンを迎える、といった話にすれば、何か偶然ですが話が綺麗に通ってしまいました。


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