即位年については「推定」や「よた情報」を含みますから、完全に正確であるという保証はありません。先代皇帝の死去年を、次代皇帝の即位年として扱っています。
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皇帝名 | 代 | 通称 | 即位年 (帝国暦) |
即位年 (宇宙暦) |
事跡・エピソードなど |
ルドルフ一世 | 1 | 大帝 | 1 | 310 | 銀河帝国創設。暗赤色の頭髪、もみあげから続く頬髯の圧倒的な偉丈夫。 帝国暦9年、「劣悪遺伝子排除法」成立。 |
ジギスムント一世 | 2 | 42 | 351 | ルドルフの娘婿ノイエシュタウフェン公の長子。ルドルフの直系男子は既にこの時点で絶えている。 | |
リヒャルト一世 | 3 | 61 | 370 | 政治よりも美女と狩りと音楽を愛する。それでも最高権力者としては無難な一生をおくる。 | |
オトフリート一世 | 4 | 灰色の皇帝陛下 | 84 | 393 | 軍隊基地での大規模爆発の報告に対して、「そんな事故の報告を聞くことは、今日の予定はない」。政務秘書官エックハルト子爵の専横を許す。 |
カスパー一世 | 5 | 123 | 432 | カストラートのフローリアーン少年と消息を絶つ。 | |
ユリウス一世 | 6 | 124 | 433 | 76歳で即位。フランツ・オットー大公が皇太子だが、皇太子が先に死去し、皇太曾孫カール大公による、帝国最初の皇帝暗殺が行われた。 | |
ジギスムント二世 | 7 | 痴愚帝 | 144 | 453 | もとブローネ侯爵。皇太曾孫カールによるユリウス一世暗殺の事実をつかみ、カールを強請して帝位を譲らせた。史上最悪の禁治産者。自らが費消する金銭を入手するために、徴税権を販売した。 |
オトフリート二世 | 8 | 再建帝 | 159 | 468 | ジギスムント一世を地方の荘園に幽閉し、猛牛の突進する勢いで帝国の再建を進めた。6年後、過労のために死去。 帝国暦164年、アーレ・ハイネセンの大長征始まる。 |
アウグスト一世 | 9 | 165 | 474 | 「後宮の凡君、国政の名君」。女性の長い髪に執着。死亡した寵姫の髪を食べ、胃壁に突き刺さって侍医達を蒼白にさせる。国政上は優れた治世者で、オトフリート二世の改革を推進。 | |
エーリッヒ一世 | 10 | 177 | 486 | ||
リヒャルト二世 | 11 | 192 | 501 | ||
オットー・ハインツ一世 | 12 | 212 | 521 | 宇宙暦527(帝国暦218年)年、アーレ・ハイネセンらの大長征終わる。自由惑星同盟建国。 ユリウス一世の皇太曾孫カール大公死去。 |
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リヒャルト三世 | 13 | 221 | 530 | 「流血帝」アウグスト二世の父。 | |
アウグスト二世 | 14 | 流血帝 | 247 | 556 | 「溶けかけたラードのような巨体」を車椅子ロボットの羽毛布団の上に乗せて移動する。銀河帝国史上最悪の暴君。「アウグストの注射器」などの残酷な拷問法を考案し、600〜2000万人を殺戮。 |
エーリッヒ二世 | 15 | 止血帝 | 253 | 562 | リンダーホーフ侯爵。アウグスト二世の従兄。アウグスト二世からの召喚命令に、敗北を覚悟し、毒のカプセルを体内に埋め込んで挙兵。コンラート・ハインツ・フォン・ローエングラム提督を含む三人の提督の協力を得てアウグスト二世の軍を撃破し、玉座に就く。 |
フリードリヒ一世 | 16 | 279 | 588 | ||
レオンハルト一世 | 17 | 291 | 600 | ||
フリードリヒ二世 | 18 | 303 | 612 | ||
レオンハルト二世 | 19 | 321 | 630 | ||
フリードリヒ三世 | 20 | 敗軍帝 | 330 | 639 | 帝国暦330年(?)、帝国と自由惑星同盟が初めて、戦艦同士の遭遇という形で接触。331年、三男アルベルト大公の指揮の下にダゴン宙域会戦を戦い、惨敗。その後、いわゆる「暗赤色」の6年間。 |
マクシミリアン・ヨーゼフ一世 | 21 | 336 | 645 | フリードリヒ三世の異母弟。即位1年(弱?)にして、フリードリヒ三世の長男グスタフに譲位(本人は死去?) | |
グスタフ一世 | 22 | 百日帝 | 337 | 646 | ヘルベルト大公の手先に暗殺されるが、死の直前に異母弟マクシミリアン・ヨーゼフ二世に帝位を譲る。 |
マクシミリアン・ヨーゼフ二世 | 23 | 晴眼帝(再建帝) | 337 | 646 | 司法尚書ミュンツァー、皇后ジークリンデの補弼を受け、外征を控え、国内の再建を最優先とした。暗殺者に毒を盛られ、失明寸前までに視力を失う。「劣悪遺伝子排除法」を実質的に無効化し、不十分ながら社会保障システムの整備にも注力。ゴールデンバウム王朝屈指の名君。 |
コルネリアス一世 | 24 | 354 | 663 | 「元帥量産帝」。マクシミリアン・ヨーゼフ二世の又従兄弟で、養子。晴眼帝の後継者として帝国の再建を続けるが、ダゴンの復仇戦を志し、帝国暦359年(5月)に57人の元帥を連れて大親征。自由惑星同盟軍を2度にわたり撃破するも、宮廷クーデターの勃発で兵を返した。 | |
マンフレート一世 | 25 | 370 | 679 | 帝国暦373年、レオポルド・ラープの手によりフェザーン自治領成立。 | |
ヘルムート一世 | 26 | 390 | 689 | ||
マンフレート二世 | 27 | 亡命帝 | 398 | 707 | 即位前に自由惑星同盟へ亡命。帝国・同盟間に和平成立の期待を抱かせて即位するが、1年後に暗殺される。 |
ウィルヘルム一世 | 28 | 399 | 708 | ||
ウィルヘルム二世 | 29 | 405 | 714 | ジークマイスター提督の亡命。 次男アルベルト大公が地下通路の探索にでかけ、消息を絶つ。その直後(帝国暦419 or 420年?)、ウィルヘルム二世は逝去。アルベルト大公の母ドロテーア、ウィルヘルム二世の皇后コンスタンツェが相次いで急死。 |
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コルネリアス二世 | 30 | 420 | 729 | ブルース・アッシュビーと730年マフィアの時代。 帝国暦436年(宇宙暦745年)第二次ティアマト宙域会戦。『軍務省にとって涙すべき40分間』で貴族将官を大量に喪った帝国軍が、平民に対して高級士官への門戸を開くきっかけとなる。 晩年、『失踪より20年後』の『アルベルト大公』が現れ、コルネリアス二世の後継者と目されるに至る。しかし、その後、自称アルベルト大公は、多数の貴族から提供された5000万帝国マルク相当の宝石と『可憐な侍女』とともに失踪する。 |
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オトフリート三世 | 31 | 440 | 749 | ||
エルウィン・ヨーゼフ一世 | 32 | 440 | 749 | ミヒャールゼン提督暗殺事件。 | |
オトフリート四世 | 33 | 強精帝 | 445 | 754 | 後宮に一万人の美女を集め、ひたすらに快楽を貪ることで日々を送る。624人の庶子をもうけ、388人が成人したと伝えられる。逝去時、『後宮ではなお5000人が処女のまま皇帝の寵を受ける夜を待っていた』。 |
オットー・ハインツ二世 | 34 | 450 | 759 | ||
オトフリート五世 | 35 | 452 | 761 | 「吝嗇帝」。帝国暦454年イゼルローン要塞建設開始。帝国暦458年完成、この間、建設費用超過を咎めて、リューディッツ伯に死を賜う。 カザリン・ケートヘン帝の曾祖父。 452年「弑逆未遂事件」で長子リヒャルトが処刑される。 455年リヒャルトの「弑逆未遂」事件の真犯人として次子クレメンツが告発され、亡命途中に事故死。 |
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フリードリヒ四世 | 36 | 456 | 765 | 帝国暦458年、イゼルローン要塞完成。ヤン・ウェンリー誕生。 帝国暦467年、ジークフリート・キルヒアイス、ラインハルト・フォン・ミューゼル誕生。 帝国暦477年、アンネローゼ・フォン・ミューゼル後宮入り。ラインハルト帝国軍幼年学校入学。 ラインハルトとヤンの時代(英雄伝説の時代) アスターテ会戦、イゼルローン要塞陥落、アムリッツア会戦など。 |
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エルウィン・ヨーゼフ二世 | 37 | 487 | 796 | フリードリヒ四世の皇太子ルドルフ(故人)の息子。リップシュタット戦役。皇帝誘拐事件、『神々の黄昏』作戦発起。 | |
カザリン・ケートヘン一世 | 38 | 489 | 798 | オトフリート5世の第三皇女の孫(つまり曾孫)。ペクニッツ子爵の娘。ゴールデンバウム王朝最後の皇帝。後にペクニッツ公爵。 策謀編には先々帝ルードヴィヒ三世の第三皇女の孫、とあるが、先々帝はオトフリート五世。OVAでも、『オトフリート五世の第三皇女の孫』になっていたらしい。 |
幻の皇帝ゲオルグ二世 原作・策謀編には、ランズベルク伯爵が『五代前の先祖が、当時の皇帝ゲオルグ二世の勅命を受けて』、帝国博物学協会の建物に始まり、北苑から西苑よりを経て、南苑のジギスムント一世像の地下に達する、総延長一二・七キロの通路を掘った、との記述がある。上表に示す通り、ゲオルグ二世という皇帝はいない。この『五代前』が何年前かが示されていないが、同じ策謀編でウィルヘルム二世の次男アルベルト大公の地下への失踪と、その20年後の詐欺事件が触れられているので、ウィルヘルム二世、あるいはコルネリアス二世が。この幻の皇帝に当たるのではないかという推測はできる。ランズベルク伯爵の記憶違いではないかと思われる。皇帝の名前を覚え間違うのは大変な不敬だと思うのだが、カザリン・ケートヘン帝の事跡にもあるように、オーベルシュタインも皇帝の名前を間違っている。まあ、オーベルシュタインにしてみれば、皇帝の名前などどうでもよかっただろうが、ランズベルク伯爵は一応はゴールデンバウム王朝の忠臣であったはず。 同じ時代に二世を称する皇帝として、オットー・ハインツ二世がいるが、治政が短く(2年)、コルネリアス二世の後を襲った二人の皇帝は相次いで玉座から退席している(合わせて治政は5年)ので、ランズベルク伯爵の祖先に地下通路を掘らせたり、寵姫を授けたりはできないのではないかと思われる。彼らが皇子の時代にそれをしたと仮定してもよいが、ならばランズベルク伯爵は『当時の皇帝ゲオルグ二世』とは言わないだろう。 シュミットバウアー一族の家系図を作ってみたが、五代前はやはりウィルヘルム二世かコルネリアス二世の時代になるので、この推論もまるで外れではなさそう。 |