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地の絆 Der Sommer der Wildheit 恐るべき冬 ギャラルホルン・序曲
『木漏れ日と遠き日』に繋るシーンから書き起こし、その間に短編を連ねて、アンネローゼとヒルダが同じ地上車中で交わす雑談でこれら短編をつないでいくというオムニバス構成の中編。

1) グリューネワルト伯爵家創設に関わる、皇帝とグリンメルスハウゼン子爵のやり取りを扱う『グリューネワルト伯爵家』
2) ヒルダとアンネローゼの、帝都からフロイデン山地への旅路を描く『フロイデン行(一)〜(五)』
3) ラインハルトとキルヒアイスがリンベルク・シュトラーセの下宿を借りる時の物語。アンネローゼをして、「どれくらい偉そうだったか、お聞きになりたい?」と言わしめたラインハルトのエピソード『リンベルク・シュトラーセにて』。
4) 『木漏れ日と遠き日』のヒルダ視点の回想。『その朝』。
5) ヒルダの大学時代の思い出。学部統合問題に巧みに介入し、軍務省の思惑を封じ込めるヒルダの活躍を描く『学舎にて』。
6) ラインハルト14歳。厳冬期のフロイデンで、キルヒアイスとともにアンネローゼの、皇帝からの賜暇を過ごす日々。アンネローゼに迫る何者かの魔手を払いのけるラインハルトの少年時代のエピソード。『灯火』
7) ヒルダとキルヒアイスの初対面。「この女性はラインハルトさまのお役に立つのだろうか」とさりげなく審問するキルヒアイスと、「わたしを試しておられるのね、ローエングラム公のお役に立つのかどうか」と受けて立つヒルダ。ただし、ある話題で、ヒルダは見事にキルヒアイスの「絶句」を誘う。『冬来たりなば……』
8) そうして、別れ際、アンネローゼはヒルダにある言葉を託す。アンネローゼなりにヒルダの為人を見極めての一言だった。

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「ホラー、あるいはどきどき、さもなければ超自然現象」―――夏の話なので、そういうテーマでゲストをお招きしよう。ということで企画しました。

従って、自分で書く分もそうしたテーマで……と書き始めたわけですが、結局は銀英伝のサイド・ストーリーになりました。幽霊船は、確かに出てきて、物語に決着を付けてくれるわけですが、あまりホラーでもドキドキでも、超自然現象でもなくなってしまったような気がします。むしろ、『木漏れ日と遠き日』の後の、「この世界」の銀英伝世界をどう語っていくかの準備巻のような形になりました(なるつもりです)

- ガイエスブルグの亡霊
帝国暦489年末、ガイエスブルグ機動要塞を訪れたキルヒアイスは、奇怪な噂を耳にする。

- 幽霊船

宇宙暦798年、同盟軍士官学校を繰り上げ卒業したグレーチェン・ヘルクスハイムは、新任少尉としてメルカルト星系へ赴任する。ラインハルトによる『神々の黄昏』作戦発動直前のできごとである。

ゲスト稿
- Beautiful Ghost(ゲスト稿 葉月いさみ様)
普段は主とその使用人しか姿のないはずのロイエンタール邸に、ある時、見知らぬ人影が……

- オルトリッチ廃寮の幽霊(ゲスト稿 軒しのぶ様)
「出る……」。士官学校の夜間巡回当番のヤンに、同期生の一人がやって来てそう告げた。今は廃寮となり、閉鎖されているはずのオルトリッチ男子寮で夜な夜な幽霊の叫びが響くという……

- The Heir of Fortune(ゲスト稿 せりざわゆぅき様)
幼年学校での噂が思わぬ結末に。ラインハルトとキルヒアイスの訪れた、帝都のとある館での出来事。
『木漏れ日と遠き日』の後、ローエングラム王朝開始までの物語前編となる予定。あくまで予定。

同盟編と帝国編の二部構成を考えています。今回は1.がメインになりますので、舞台は同盟が中心です。無論、帝国サイドというか、ラインハルトたちも登場します。前半、全体の三分の二くらいが、救国軍事会議クーデターあたりの同盟編、後半、残りの三分の一程度は神々の黄昏を前にした帝国編。

同盟編は、グレーチェン・ヘルクスハイムだけというより、様々な人々の視点を切り替えながら物語を進めていきます。ヤン、ウランフ、ビュコック、グリーンヒル大将、フレデリカ、ユリアン、救国軍事会議の方々、およびアーサー・リンチ氏等々。


帝国編は当然のようにラインハルト、キルヒアイス、ヒルダが中心。ガイエスブルク機動要塞が登場します。
  1. 絶望的なまでに帝国側に傾いている軍事的均衡をどうやってわずかでも同盟側に戻すか。最小限度、バーミリオン会戦に持ち込めるレベルにまで、均衡を戻すか。
  2. 他ならぬ田中芳樹氏自身の発言にある、『物語のモチーフを重層的に発展させる』という、その『重層的に発展させられたモチーフ』をどう選択するか。
  3. ヴェスターラントの危機を乗り越えた後で、ラインハルトとキルヒアイスの間にどのような葛藤があり得るのか。あり得るとすれば、そのきっかけは何か。さらに、その結末はいずれに向かうのか、という点を考え詰めなければならないことになる。
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『木漏れ日と遠き日』の後、ラインハルト戴冠までの物語後編となる予定。あくまで予定。

左のモチーフの、特に2.と3.を中心に、ローエングラム王朝の誕生までを描くつもりだったが、結局そちらの方は伏線をはった程度で終わり、同盟と帝国、フェザーンの政治的情勢と、帝国のフェザーン侵攻直前に至る謀略戦が中心になった。

また、主人公(というか狂言回し役)のグレーチェン・ヘルクスハイムは無事に(?)士官学校を卒業し、『Der Sommer der Wildheit』の『幽霊船』の舞台に入っていく。当初、『神々の黄昏』としようと思っていた題は、内容に従って変更。ちょうど、ギャラルホルンが吹き鳴らされる直前なので、序曲とした。

  • ウランフが生き延び、第14/15艦隊の編成が原作よりも早期に開始される。
  • 必ずしもそうでないかも知れないが……
  • 対同盟の軍事行動に関する、ローエングラム元帥府の中での意見相違。必ずしも戦争の終結を望まない、帝国と同盟、さらにはフェザーンにおける支配的勢力の牽制。他ならぬラインハルト自身の事情と、キルヒアイスのアンネローゼへの想いなどが衝突・競合して思わぬ事態を招くと言うことはあると思っています。
発行日:2008年5月4日
SuperCommic Cityにて発行
表紙は南秦広様
発行日:2008年8月16日
Comiket74
表紙は南秦広様
発行日:2008年12月29日
Comiket75
表紙は南秦広様
発行日:2009年12月30日
Comiket77
表紙は南秦広様
  1. ジークフリート・キルヒアイス
  2. 帝国軍官舎事情
  1. 同盟軍士官学校事情
  2. 皇帝の亡命とトリューニヒト
  3. 銀英伝でのお金の話(その1)
  4. 銀英伝でのお金の話(その2)
  5. 銀英伝でのお金の話(その3)

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