騎士物語

騎士物語1

(1)その夜-(2) 誘拐 - (3) 騎士団出動

オリジナル小説。騎士団が統治するルーヴェル公国での騎士たちの物語。竜もモンスターも魔法も出てこないけれど、ひたすらに騎士たちの物語。

遠い西の草原の国エルベテールからやってきた琥珀色の瞳の騎士カミューは、ある夜、立ち寄った街の居酒屋で悪漢たちの悪巧みを耳にする。単身、悪漢たちの追跡を決意したカミューを救うべく、彼の部下の赤騎士たちは必死の追跡を始める。カミューと、彼の終生の友人となる青騎士レオニダスとのエピソードを描く短編付き。


騎士物語2

(1) 序章-(2) 火災-(3) 厚情と困惑と
オリジナル小説。騎士団が統治するルーヴェル公国での騎士たちの物語。竜もモンスターも魔法も出てこないけれど、ひたすらに騎士たちの物語。

1の話の少し後、青騎士レオニダスは突然に騎士団長に呼び出され、特務部隊部隊長への昇任を命じられる。一方、白騎士マリエルの好誼を受けるようになった美貌の赤騎士カミュー。豊かな教養と優雅な挙措を身につけたマリエルに好感を抱いたカミューだったが、やがて度を超したマリエルの好意に苦痛を覚えるようになる。

レオニダスの最初の任務は、不意に失踪したカミューの捜索だった。


騎士物語3

商都オルミア-1-商都オルミア-2-公都にて
オリジナル小説。騎士団が統治するルーヴェル公国での騎士たちの物語。竜もモンスターも魔法も出てこないけれど、ひたすらに騎士たちの物語。

草原の国エルベテールに生まれたカミュー。彼の母の二度目の嫁ぎ先マーロゥ伯爵家は、ルーヴェル公国を統べる十選帝伯に名を連ねる名家だった。
「草原の蛮族が何を人がましく、我が家の一員たるを主張するか!?」
だが、カミューに敵意と嫉妬の目を向け続けるのは、伯爵家の嗣子アレクシィだった。アレクシィによって伯爵家の家譜へ名を連ねることを拒まれ、伯爵家の後ろ盾も受けられない中、それでも騎士として頭角を現していくカミューに、アレクシィは更なる嫉視の刃を向けるのだったが……そのアレクシィの妬心に乗ずるように、北の強国モンターニュが謀略の手を伸ばしてくる。銀髪碧眼の騎士レオニダスが陰謀の存在に気づいた時、カミューはモンターニュとの戦場のさなかにあった。


騎士物語4

モンターニュ事情1-モンターニュ事情2-デート
オリジナル小説。騎士団が統治するルーヴェル公国での騎士たちの物語。竜もモンスターも魔法も出てこないけれど、ひたすらに騎士たちの物語。

ルーヴェル騎士団特務部隊のヴァル、ことヴァレンタイン中隊長の勧めで、カミューとレオニダスは公都アイタバッシュ郊外の、とある休養地でロマンティックなひとときを過ごします。
そんな至福の時間も瞬く間に過ぎて、カミューは亡き母の墓参のために公都の北、マーロゥ伯爵領へ向かいます。休暇を取っての墓参でしたが、赤騎士副長であり騎士団の諜報を束ねるコーレルからは、休みの後に伯爵領北の国境地帯を視察してくるよう命じられます。
母の墓参を済ませ、コーレル副長の命令通りに視察に赴いたカミューは、伯爵領を流れるピケーヌ川河畔で思わぬものを見てしまいます。密かに国境地帯の侵略を狙う、北の大国モンターニュ皇国皇子ルークの手が伸びてきていたのでした……

騎士物語・舞台設定


騎士物語の一部をテキストにて公開しています。
舞台は、ルーヴェル騎士団と称される、赤・青・白の三騎士団と、三侯爵と一〇選帝伯によって統治される「ルーヴェル公国」。
公国の主は、三侯爵の内から一〇選帝伯によって公選される大公で、この大公を他の二侯爵、一〇選帝伯、そして騎士団長らと、公国の大商人・ギルド長からの代表者から構成される公会議が補佐する形態をとっています。

公国の北には、皇王と右府将軍たる皇太子のもとに絶対王政を敷くモンターニュ皇国があり、長年の宿敵となっています。
南東には騎士物語3の舞台となった、海に面した港町・商都オルミアがあり、世界に向かっての交易を展開しています。このオルミアはルーヴェルの同盟国ですが、モンターニュとも交易を通じた国交があり、外交の舞台ともなっています。
遙か東には、謎めいた宗教国家カルモニアがあり、ルーヴェルとは直接的な戦闘は希なものの、長年の敵対関係が続いています。
そして西には、ルーヴェルに服属する鉱山都市がありますが、その鉱山都市を経てさらに西に向かうと広大な草原が広がっており、多くの狩猟・遊牧民族の住まうエルベテールの大草原地帯が広がっています。

主人公は下記の二人。
・ 赤騎士カミュー:母はルーヴェルの騎士の娘で、西の草原エルベテールの族長を父に持つ、柔らかな淡い茶色の髪、琥珀の瞳の美貌の若者。
・ 青騎士レオニダス(レオン):多くが濃い褐色か、黒い髪の所有者であるルーヴェルでは異色の、銀白の彩りを帯びた金髪と、北国の空を思わせる澄み切った碧い目の美丈夫。青騎士に所属し、戦場の勇者として讃えられる。

主人公の二人を中心に、ルーヴェル、オルミア、モンターニュ、カルモニア、エルベテール、さらにその他の国々を舞台とした、別の時、別の場所の歴史に、レオニダスとカミューの互いへの想いが交錯する物語が展開していきます。

彼らを取り巻く人々として……
・ コーレル副団長:赤騎士団副団長であり、レオニダスの属する特務部隊の統括者。カミューの後見役であり、たよれる上官。
・ ユリアス:カミューの、筆頭補佐文官。
・ ロレンツォ・リカルド(ラリー):カミューの、筆頭補佐武官。
・ ヴァレンタイン(ヴァル):レオニダス率いる特務部隊の中隊長。副官のような役割も務め、レオニダスの相棒。
・ マーロゥ伯爵:一〇選帝伯の一人。カミューの母と再婚し、義父となるが、種々の事情により、カミューをコーレルに預ける。
・ カミューの母:ルーヴェルの名のある騎士の娘。エルベテールの大クランの族長と恋に落ち、駆け落ちのような形でエルベテールに赴いてカミューを生む。夫の死後、後継者を巡るごたごたを避けてルーヴェルへ戻り、そこでマーロゥ伯爵と巡り会う。
・ 老師:レオニダスとカミューの剣の師匠。昔は騎士団でも知られた剣士。
・ 猫:老師の道場でレオニダスが飼っていた猫。レオニダスを『レオ〜ン』と呼ぶ。

(猫屋は物語の背景設定、ストーリーの設定の一部に協力しています。オリジナル・ストーリーは、何と言っても、いかに舞台を詳細に設定していくかが醍醐味と言うべき部分ですから)

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